TTS(TelegraphicTransferSellingRate)
TTS(Telegraphic Transfer Selling Rate)とは取引後の決済において銀行から売主に支払う際のレートのことです。
対顧客電信売相場ともいいます。
TTMから手数料を控除したものがTTSになります。
売手としては直接いくらで売るのかというのはTTSで考える必要があります。
提示されている価格がTTMであれば手数料分を控除してTTSに換算すると、はじめて現実の損益を計算できることになります。
TTB(対顧客電信買相場)とTTSの間には、それぞれの手数料分を合算しただけの差があります。
TTBとTTSの間には数十銭の違いがあり、各取引おいて少なくとも、この差に相当する以上の値動きが無ければ投資家は利益を出せないことになります(損失も出ませんが)。
風が唯一の動力であった帆船の時代、風が全くない凪ぎの日には船を進めることができず、船乗りにとっては嵐と同じように辛いことだったといいますが、為替トレーダーにとっても値動きが無いというのは利益を出すチャンスが無いわけで、少なくともTTSとTTBの差額分の値動きがないことには身動きが取れません、値動きのない日が続くのは辛いものです。
投資家としてはTTSとTTBの差額を超える数十銭以上の値動きが無いというのは、まさに凪の日の船乗りの気分です。