投機
投機とは比較的短期で将来の価格や金利の変動を予測して利潤を得ることを目的とする資産運用のことで、余剰資金を資金を必要とする実業家に融通し配当や権利の売却で資金を回収し利益を得ようとする投資と区別した言い方です。
博打やギャンブルとほぼ同義ですが、証券市場や商品取引市場や不動産など資金投入の対象がいわゆる投資と重なる場合に「投機」の用語を用います。
もっとも、投資家といっても利益を得ることが目的である以上、投機と投資を区別することは事実上困難で、自己の事業と無関係な他人の事業に資金を投じる場合、投機的な動機に基づくと考えるのが普通でしょう。
しかし、ヘッジファンドなど純粋に投機的動機のみで市場に大きな影響を与えるほどの巨額の資金を動かす機関投資家の動きは時に市場や経済全体を巻き込んだ危機的状況を生み出すことが、少なからずあり、投資と違って投機といってしますと否定的な意味を多く含みます。
しかし、いわゆる投機的資金が市場に投入されることで、市場が活発化し、企業の資金獲得を容易にしている面も否定できません。
いわゆるデイトレーダーとよばれる人は投資ではなく投機を行っていることになりますが、必ずしも長期運用している人に比べ大きな利益を得ているというものでもなく、逆に長期運用というより株を買ったまま証券会社に預けぱなしにしていた人が巨額の利益を得ることも少なくないわけで、動機と結果が必ずしも連動しているというものではありません。